【 2007年09月12日 14:57 】
増田、火出丸の2人の試合後には、会場のあちらこちらからブーイン グが聞こえてきた。地元選手の勝利にもかかわらずブーイングが飛ぶ判 定結果。それが、彼ら2人の試合に共通した出来事だった。
増田は全ラウンドにおいて、組み付き際から何度も対戦相手を転がし 続けた。火出丸は、常に一定のリズムでパンチと蹴りを出し続けた。ど ちらも、対戦相手の攻撃を遙かに上回っていたものの、結果はどちらも 判定負け。増田に至っては、ジャッジの1人が45-50と、フルマー クで対戦相手の勝利を支持した。
今大会はWBCという看板が掲げられているものの、その”WB C”の文字の下には”ムエタイ”という文字が続く。あくまで、ムエタイが行われる大会と、認識していた関係者が多かったに違いない。しかし、ジャッジはその事を知ってか知らずか、ムエタイでは全くポイントとなることのない、増田の対戦相手エブゲニ・キヒルの”ヒットしてい ない”大技や、火出丸の対戦相手、ロミー・アダンザの、火出丸には手 数では負けるパンチとローキックにポイントを付けた。
格闘技の判定が 大きく割れることは度々があるが、今回の試合に関しては、明らかに、 2人の日本人が対戦相手に勝っていたように感じられた。
増田は試合後、「悪夢であってほしい」とつぶやき、火出丸は「もっ と行くべきだった」と悔やんだ。
まだ、歴史の浅いWBCムエタイは、ボクシングのタイトル戦に比べ ると、その質は1段も2段も下にあるように感じられた。プロモーター のデニス・ワーナー氏は試合後「今回、ルール確認などは行った。た だ、ムエタイとは別競技だから」と言い切った。今後、WBCムエタイ が発展していくには、より具体的なポイントの基準が必要とされるはず だ。また日本人選手にとっては、日本国内においても、WBCムエタイ が頻繁に行われ、日本人選手にもそのポイントの判断基準が徹底されて いく事が勝利への近道だろう。
キックボクシングには目が肥えていても、ムエタイには目の肥えてい ないアメリカを始めとする国々で、今後WBCムエタイが開催されてい くのならば、関係者によるルールやポイント基準の統一は急務であるに 違いない。 しかし、それらの判定基準を棚に上げても、今回の試合結果はあから さまなホームタウンディジションと言われてもおかしくないものだった。
<WBCムエタイ世界ヘビー級タイトルマッチ 3分5R>
○ロッキー・ロザリオ(アメリカ/10位)
(2R 3分00秒 KO)
●リカルド・ヴァン・デ・ボス(WBCヘビー級インターナショナル王
者)
<WBCムエタイ世界スーパーフェザー級タイトルマッチ 3分5R>
○ゲーオ・フェアテックス(タイ/王者/ルンピニースタジアム・フェ
ザー級王者)
(5R判定3-0/50-47、49-46、50-45)
●山本元気(DEION GYM/6位/全日本スーパーフェザー級1
位)
<WBCムエタイ世界ミドル級タイトルマッチ 3分5R>
○ラムソンクラーム・チューワッタナ(タイ/王者)
(5R判定3-0/50-44、49-46、49-46)
●ヨハン・リンドン(フランス/挑戦者)
<WBCムエタイ・インターナショナル・スーパーフェザー級王者決定
戦 3分5R>
●増田博正(スクランブル渋谷/10位/全日本ライト級王者)
(5R判定1-2/47-48、49-46、45-50)
○Evgeni Khil(アメリカ)
<WBCムエタイU.S.フェザー級タイトルマッチ>
○ロミー・アダンザ(アメリカ)
(5R判定3-0/48-47、48-47、49-46)
●火出丸(クロスポイント吉祥寺)
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<PHOTO&TEXT=T.SAKUMA>
