【好評発売中!!】
バックナンバーはこちら!!
年間30イベントが開催されるようになった
関西&中部・北陸地域だが、格闘技の中央集権体制は今も連綿と受け継がれている。
そこには20年前に生まれた、格闘技界のスキームが存在する。
今も日本中で格闘技を嗜む者のなかで、
強くなる、格闘技で生きていくという意思を持つファイターの
目標の最大手は、首都圏で地上波、
あるいはCSPPVを持つイベントに出場することだ。
同時に地域開催をしているプロモーションの多くが、
首都圏に母屋を持つ組織に暖簾分けされ、イベントを開催している。
フランチャイズ制に則っているといえるだろう。
よって、関西や中部・北陸で開催される格闘技イベントの
多くの趣旨は、人材育成にある。
結果、ファイトマネーは抑えられるため、
ファイターたちは地域完結で
キャリアを終えることはできない。
これが格闘技中央集権体制の実像だ。
だからこそ、
メインまでの選手を無償、あるいは出場料を徴収し、
メインに出場するファイターには、ある程度、まとまったギャランティを提示する
ケンカ大会を名乗るイベントに、付け入る隙を与えてしまう。
HEATなど、独自の方法論を用いているが、
中央集権のメディアの姿勢により、
その試みが取りあげられる機会は圧倒的に少ない。
自分が思うところの格闘技中央集権体制は、
実際の社会とは10年の隔たりをもって、
到来したバブルが散ってなお、
その姿を変えることができない――という部分で、
非常に日本社会の有り方に似通っている。
バブル後にも、その栄華を取り戻そうとする動き、
あるいはその動きを見せることで、
モノゴトを進めやすくする流れが、
プロモーション運営、PR、メディアの主流を占めている。
それこそ、本家本元のバブル崩壊だって、
実際の需要を無視した土地の高騰と、
その土地を担保とした金貸しが招いた事態だったと
バブル崩壊前に内定をとりつけ、
崩壊後に入社式を迎えた自分は今も思っている。
そこで生活を営む者を無視し、そのゲームに巻きこんでいった時代において、
実践者たる銀行家たちこそ、そのバブルが続くわけがないと気付いていたに違いない。
しかし、彼らはその流れを止めず、
警告を鳴らす報道機関も存在しなかった。
この時代に政府やトップ企業で取り決めた、
通信衛星打ち上げとトラポンの放送事業への貸出による新TV事業、
通信事業時代を自分たちが生き残るというプライオリティの下、
歓迎モードで伝えていた。
地上波デジタル?
なぜ、70歳や80歳という年代の人々が、
TVを視るために、再び投資する必要があるのか。
政治家を批判したり、高齢化社会を案じることができても、
この点について、メスを入れることはニュース番組ではできない。
その無意味さと、権力の横暴を訴えることができないメディア、
これはPRIDE時代の格闘技を報じる有り方に非常に似通っている。
バブル時代に実像を捉えていなかった者が立てた路線に対し、
紙より電波と――とばかりに
CS新事業に飛び乗った格闘技界のオピニオンリーダーたち。
その後、プロレスという分野を喰う形で起こった
PRIDEを中心とした、地上波格闘技の盛り上がり。
この盛り上がりこそ、
バブル時代に計画され、頓挫した新TV事業のつけ――。
衛星、デジタルのインフラを進めないと、
放送免許をとりあげる方針に、各局は制作費の抑制が必要となった。
より製作費の掛らない番組制作の一端に
担ぎあげられたと知りつつ、
格闘技界(だけじゃないだろうが)は以降、
実際に汗を流す者の目線でなく、
視聴率を基準に語られるようになった。
今、より製作費の掛らない番組、
十把一絡げで束売りされるような出演者たちが、
朝も、昼も、ゴールデン&プライム、そして深夜枠と、
露出し続けている。
そんななか、格闘技だけでなく
スポーツ全般が、通信衛星TV事業の枠組みを保つための、
有料番組のなかで視るモノという枠組みに組み込まれそうになっている。
格闘技界が取り組んできた、
一般といわれる人たちを汲み入れる作業だが、
昨今の経済事情のなかで、
どれだけの人が、有料放送で格闘技を視聴するだろうか……。
そういう格闘技界の流れに則して、創られ続けてきた専門誌も、
方向性を定めること、雑誌の主軸を添えること自体が難しい状況に陥っている。
そもそも、TV中継があることで、
格闘技ファンを増やすことができているのであろうか。
CSのネットワークで試合映像が流れることで、
TV視聴者が会場に足を運び、
中継によって、
新たなスポンサーを見つけることができるのだろうか。
自分には分からない世界だし、そうなのかもしれないから、
今、地上波やスカパーの中継を持つイベントに対し、何もいうべきではない。
ただし、年間29イベントが、地場産業的に行なわれている
関西・中部北陸地方の格闘技イベントの多くが、
そのようなネットワークを持たない。
公武堂TVなど、新たな道を切り開いてくれる頼もしい存在もある。
が、その一方で、『時代はネットだ』としたり顔で意見されても、
利益をあげる方法――マネタイズは、
プロモーション、競技運営、メディア、誰もが確立できていない。
それこそ、有料で何かを視聴するという方法論は、
日本では根付いていない。
少しすれば、無償で動画を見ることができる。
それが違法であっても、その存在は絶敵的な地位を確立した。
イベントプロモーターもストリーミングで、
どれだけ利益を得ることができるのか、
大きな疑問を抱えている。
ならば無償で中継し、
少しでも多くの人に見てもらうという手段も採択できるが、
やはり成功例に従うことはできても、
リスクを背負って第一人者になれない。
同時にリスクを背負えなど、
いちマスコミが偉そうに口が裂けても書けることではない。
だからこそ、考えたい。
関西&中部・北陸地域で、これだけイベントが開かれるようになったが、
プロモーターが大儲けしているなんて、話は絶対に伝わってこない。
だからこそ、(可能であれば)一緒に考えたい。考えていきたい。
ファイターを抱えるジムが、ジム経営のために
多少なりとも赤字覚悟でも、
イベントを続けるという方法論はそのまま持ち続けてほしい。
ではイベントだけ開く、純粋プロモーションの場合は?
箱代のコストを抑えることができないのか。
そのために、箱を保有する団体に対し、
どのような利益を落とせると確約できるのか。
箱代が節約できれば、その一部は確実にファイトマネーに回すとともに
プロモーションに資金が残るような道はないのか。
もちろん、経費の節減だけでは、広がりはない。
現状維持が精いっぱいだ。
新しい顧客の獲得は不可欠。
そこで何ができるか。
イベントのプロなら自分らの知らないこと、
それこそプロの意見を持っているだろう。
ただし、そのプロ意見が格闘技として
安全性をないがしろにするなら、必要ない。
よって、誠に勝手ながら、
自分は格闘技好きが、必死になって格闘技イベントを行なう――そういうところが、
イベントとして成長するために、
中央集権体制を根本にない格闘技イベントを模索したい。
地域大会から、首都圏、中央を経由せず、
二歩ほど前に進んだ世界に通じる戦いの舞台が提供できないものか。
それが何か、答など出ていない。
そこに格闘技がある――。
これまでにもあった。
その格闘技をどう見せるのか、伝えるのか。
何も確証めいた事例など、書き記すことはできないが、
メディアが地域の格闘技、
主流として扱われていないモノゴトを紹介するときに起こる
「だからぁ?」、「で、何?」という反応を
打破する努力だけは続けないといけない。
答がないからこそ、
変化をなんとかしないといけないという気概を持つべきことだけは、確かだからだ。
【大好評!!プロテタイトカルシウム】
【 2010年08月05日 15:59 】http://www.fnlweb.com/mtv33/mt-tb.cgi/5296