【Fight&Lifeコラム】Personal MMA Awards, 2009’s the first half #02 /高島学

【最新号】Fight&Life vol.13
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Photo by Zuffa, Bellator FC, Strikeforce, Kieth Mills,  and Manabu Takashima  

 

前回から引き続き、私的2009年上半期MMAベストアワードです。

Best Finish

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10位05月23日 UFC  ブロック・ラーソン×マイク・パイル
「UFCは寝技がない――、MMAはボクシング+レスリングに特化している声が高くなる昨今、戦いの軸がどこにあるのか。そして、どうすれば判定勝ちしやすいのか――、という点で捉えると、これらの意見も否定できない。そんな状況だからこそ、パイルが見せた寝技MMAと、立って寝技をかわすだけでなく逆に肩固めを極めたラーソンが◎。急きょ出場のハンディがない状態で、パイルをUFCで見てみたい」
※Fight&Life VOL.13で技術解説有り

 

09位01月25日 Affliction エメリヤーエンコ・ヒョードル×アンドレ・オルロフスキー
「打撃に間合いを取るのでなく、下がるヒョードルを初めて見たような気がした。フレディ・ローチの下で学んだボクシング技術で攻めるオルロフスキー、追い込んだと思った瞬間、思わず飛び出たジャンピングニーに、あのカウンターを合わせることができる皇帝は本当に凄い当て勘の持ち主。オルロフスキーは、攻めていて怖かったんだと思う」
※Fight&Life VOL.11で技術解説有り

 

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08位01月24日 WEC  ジョゼ・アルド×ロナルド・ペレス
「柔術でコブリーニャに勝っているアルド。WEC出場以来、組技を見せたのは、デビュー戦のペケーニョとの試合のみ。打撃で圧倒し、しょうがなく組み付いてきたところでヒザ蹴り一戦。後ろ重心でここまで切れあるローも珍しい。これも最強のフィジカルを持つブラジル人ファイターの強みなのだろうか」
※Fight&Life VOL.11で技術解説有り

 

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07位05月07日 Bellator ヤヒール・レジェス×エステファン・パーヤン
「ひそかに好試合や、思わず見入ってしまう攻防が見られるベラトール。コストパフォーマンスを考え、ビッグネームの登用は最低限に抑え、ラテン系ファイターのみならずダイヤの原石を投入する試みも一応の成果を挙げた。立ち技の攻防のなかで、パーヤンの出足に合わせてバックハンドブローでKO勝ちしたレジェス、この勝利にベラトールの試みとその成果が詰まっている」

 

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06位03月01日  WEC  ジョゼ・アルド×クリス・ミックル
「柔術でコブリーニャに勝っているアルド。WEC出場以来、組技を見せたのは、デビュー戦のペケーニョとの試合のみ。打撃が苦手なミックルの中途半端なテイクダウン狙いにヒザを合わせ、そのままカウンターがないことを見越した豪快なフックの連打。試合途中で見せたハイキックの切れなど、本当に怖い」

 

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05位02月21日  UFC    デミアン・マイア×チェール・ソネン
「この試合、三角絞めのフィニッシュというより、その前の崩しから、マウントというセットアップが秀逸だった。ただ、あの状況は偶発性が強く、その偶然の賜物だった瞬間に完全なフィニッシュに持っていった技量こそが、柔術家マイアのこれまでの修練を物語っている。同時に、マイアが仕掛けたシッティングやハーフに移行してからのリバーサルの仕掛けを的確に対処にしていたソネンの強さも再確認できた試合だった」
※Fight&Life VOL.12で技術解説有り

 

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04位05月01日  Bellator  トビー・イマダ×ホルヘ・マスヴィダル
「イマダのテイクダウンで一度は下になったマスヴィダルが、そのままダブルレッグでイマダを抱え上げた瞬間、スタンドで横三角が極まり、マスヴィダルが失神。その衝撃度は、上半期、サブミッション決着だった試合のなかで最もインパクトを残したといっていいだろう。MMAで強くなるには効果的なトレーニングは欠かせない。ただし、その現在MMAの強くなるフォーマット以外で、鍛練してきた格闘技の素養で勝つ――、これも浪漫だ」

 

03位01月25日 Affliction ヴィトー・ベウフォート×マット・リンドランド
「ヒョードル×オルロフスキー戦より怖かったアフリクションでのKO劇。左ストレートでダウンを喫したリンドランド。ダメージもあり、体が動かずガードがとれない状態にある彼に、飛び込むように全体重をかけてパウンドを落としたヴィトー。37秒の試合タイムの何倍もの時間をかけて、ようやく起き上がることができたリンドランド。桜井“マッハ”速人×青木真也戦と並び、『格闘技って危険なもの』という忘れがちな大前提を思い出せるKOだった」

 

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02位05月15日 SHOMMA レイバー・ジョンソン×カール・セウマヌタファ
「打撃の攻防のなかで、セウマヌタファがジョンソンの左足めがけシングルレッグを狙った。その目的座標にあった左足を引きながら右側に回り込んだジョンソンが右アッパー一閃。見事なまでのマタドール振りを発揮したジョンソンが、この一発でKO勝ち。とても綺麗なKOだった」

 

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01位06月06日 WEC  ジョゼ・アルド×カブ・スワンソン
「試合開始早々のジャンピングニーといえば、山本“KID”徳郁×宮田和幸、村浜天晴×セルゲイ・ビチコフ戦が思い出されるが、その衝撃を上回ったのは、このヒザが左右の二段蹴りだったこと。ダウン後のパウンドは、余分。レフェリーは即試合を止めるべきだった。柔術でコブリーニャに勝っているアルド。WEC出場以来、組技を見せたのは、デビュー戦のペケーニョとの試合のみ。アルドに組み付けたペケーニョのブラジリアン・クリンチを再検証したくなった」

 

MVP


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5位 マイク・ブラウン
「マイク・ブラウンは、勝利を重ねることで、その強さを認めさせた。WECのビジネス・ベースからすれば、ユライア王朝の再興を求めていたことは明らかだが、ユライアの負傷があったものの、完全に力でカリスマを封じ込んだ。採算ベースに乗りたいWECが、ブラウンにどのような役割を求めるのか。その辺りも、下半期で明らかになるだろう」

 

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4位 デミアン・マイア
「デミアンは、もっとも柔術家らしいテクニックで勝ち続けるファイター。柔術の寝技、組技がMMAでも十分に通用することを証明しており、内外のグラップラーからの期待度も高い。彼のいう、打撃も十分に練習しているという気の強さが、あの卓越したグラウンドワークを可能にしているに違いない」

 

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3位 ニック・ディアズ
「ニック・ディアズは、UFCとは違うカラーを持つ大物に成長した。その実力に疑いの目を向けられるレジェンド=フランク・シャムロック戦の勝利。そして、UFCではトップにたどりつけなかったスコット・スミス戦の勝利。2つの契約体重戦で、実力云々でない存在感を見せつけ、ストライクフォースのエースの座を確かなものにした。んで、気になるのが今後。170ポンドでトップを目指すといっても、盟友ジェイク・シールズがいる。かといって、155ポンドで戦うのは無理だろう。なら、もう1試合、実力査定の難しいスーパースター、カン・リーと彼が望む180ポンドという体重で戦うのはどうだろうか? そして、ストライクフォースの陣容も整い、実力社会になれば、そのネームバリューを存分に生かした、実力者対決で勝負できるはず」

 

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2位 ジョゼ・アルド
「アルドは、その3試合で見せた圧倒的な強さ。対戦相手の力不足は否めないが、だからこといって、あの勝ち方は他の追随を許さない。タイトルショット以外なら、フェザー級では強豪とは戦わない。そしてバンタム級転向を匂わせて、ここまでキャリアップしたデデの手腕も、日本の関係者は見習いたいところだ」

 

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1位 リョート・マチダ
「2月チアゴ・シウバ戦と5月のタイトル奪取。年間2試合というスケジューリングが少なくないUFCトップファイターにあって、タイトル挑戦の時期が早まったことで半年に2試合を戦ったリョート。立ち技グレイシー柔術というべき、やられず倒す一撃カラテは、カラテの歴史を再び紐解きたくなる衝動を十分に起こさせる」

 


Most Disappointing Fighter

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5位 TUFシーズン9メンバー
「TUFはシーズン8の盛り上がりから一転、ここまで冷え冷えとしたシーズンになると……。最後の最後まで、顔と名前が一致しない、そんな感じだった。32日間で4試合戦い、TUFフィナーレのUFC公式デビュー戦でも敗北を喫したフランキー・レスター、彼ぐらいしか覚えられなかったが、やはり実力が伴わないと期待値は低い。キンボ、ジム・ヨーク、NFLプライヤーたちが参加するTUF10での挽回を望む。ここに戦闘竜とか、KISS中尾さんが入っていたら、なお面白かったのに――」

 

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4位 ミルコ・クロコップ
「ミルコ――、ドイツでのアルトゥークとの一戦は故意、故意でなかろうが、目をついたことは間違いなく、本人も分かっていたはず。それでもレフェリーが試合を止めないミスにつき、あそこまで対戦相手を殴ることができる人間性が怖い。スポーツマンとしては、全く尊敬できない。けど、プロ格闘家としては正解で、何よりもリング外で最ももめたくないタイプの人間だ

 

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3位 ジョシュ・トムソン
「トムソンは残念の一言。ケガが多い。ギルバート・メレンデス以外の実力者との対戦が見たい」

 

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2位 クリスチャン・サイボーグ
「クリス・サイボーグ、彼女だけを悪者にするつもりはない。が、体重を落とさないのは絶対・悪。そこに効力のないアスレチック・コミッションの必要性も問われる。戦う人間の意志に試合成立の是非を求める、スコット・コーカーの姿勢もちょっと嫌な反則だと言わざるをえない」

 

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1位 アンデウソン・シウバ
「MMAは何も一本やKO決着の価値が、絶対的に判定より上だとはいうことはない。そして、実力通りの結果がでるものでもない。ただし、その時、その場所で強い者が、弱い者に勝つもの。その強い方の格闘家が、仕留める気概を持っていないと、このスポーツはきっと衰退していく。強い、けど試合が見たいと思えない。そんなスパイラルにアンデウソンは、ある。強いから本来は文句をいうべきではないのかもしれないけど、猛者としての器を求めたくなる」

 

そんなわけで、
私的2009年上半期MMAアワードでした(が、もうちょっと次回に続きます)。


 

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【 2009年06月29日 22:13 】

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