
昨日、絞め切り間近でリーチが掛っているなか、取材前に一つ、
ミーティングを行なった。
ずっとPCを眺めており、異常に目が疲れたので、
一瞬、いや、「30秒ほど目を瞑ろう」としたら、そのまま15分、眠ってしまっていた。
急いで最寄の駅へ行くと、なんと人身事故があったとかで、電車がこない。
下北で乗り継いだ京王・井の頭線も、なぜか到着の時刻が過ぎてもやってこない。
やばい――、10分の遅刻だ。
渋谷マークシティ4階のカフェで打ち合わせというか、状況報告と今後の展望を聞き、
自分の意見を述べる。
自分の話を聞いてもらうには、信用が何より。
これは、どれだけ親しくなった仲でも、そう。
なのに、遅刻だ。
なんとかっていう、流行りのアイスクリーム屋で、店員が歌を謡いながら、
アイスクリームをこねているのに違和感を覚えつつ、それほど冷房がきいていない、
実は体にやさしいイタリアンへ急ぐ。
挨拶も早々、「お疲れのようですね」と話しかけられた。
もうどうしようもない、社会人失格だ。
ミーティング内容は、(こういうのは原稿を読んでくれる人に一番失礼な話だけど)
今、ここで書き記すことはできない。
北米メジャーMMAプロモーションの動向。
彼らが何を日本に求め、彼らが日本のどういう部分に戸惑いを感じ、
過去にどんな軋轢があり、今後、どのように関係を構築していきたいのか。
そして、彼らの母屋で進んでいる、科学の進歩を証明するような構想。
鉄腕アトムや、ドラえもんで見た社会が、一部、現実のものになろうとしている。
世の中は、進んでいる。
このままでは、日本の格闘技界は、ドメスティック・スペシャルな存在にならない限り、置いて行かれる一方だ。
いや、置いていかれてもいいと思った。
ミーティングをさせていただいた方のように、
格闘技以外のことで、豊富な知識と経験を積んでいる人々が
この業界に、もっと多く流れてきて、
悪しき風習、知っている感が排除されていけば。
ドメスティック・スペシャルを認めることができ、一つの社会を構築できる。
いまだに格闘バブルを引きずっていては、負のスパイラルから抜け出せない。
もちろん、新しいモノの導入は、(自分も含め)旧い者の経験が生きないことも多い。
自分を否定された気持ちになるかもしれないが、
良い部分(が果たしてあったか)を残していければと思う次第だ。
世の中が動いている。動き続けていることを実感させられたミーティングだった。
その後、御茶ノ水まで行き、磯野元さんと会った。
磯野さんは、和術慧舟會東京本部で練習、指導をされており、
和術のなかで、ブラジリアン柔術のクラスを持っている。
そして、岡見勇信のセコンドであり、ケージフォースの競技運営を司り、
ルールディレクターとしてHERO‘SやDREAMにかかわってきた。
日米、総合格闘技界の違いを肌で知っている方だ。
その磯野さんから、F&Lの連載でもある「北米に勝つ、北米で勝つ」のために
1時間くらい話をうかがった。
記者といっても、会場の出入りは制限されているところだらけ。
ドレッシングルールで何が行われているのか。
日本ではその実情がイマイチ分からない、アスレチック・コミッションの話や
レフェリー、ジャッジの日米の違い、そして磯野さんの持論、
色々な話が聞けた。
どちらか良くて、どちらが悪いということでなく、
日米の差を知ること。
そこで新しいものを生み、欠点を直し、長所を伸ばすことができるはず。
奇しくも、取材前のミーティングと取材がシンクロするような3時間を過ごした。
そして、考えることがまた増えた。
正直、イチ格闘技記者が、そこまで知って何になる?
それが格闘技雑誌の業績の向上につながるのか?
自分は何をしようとしているのか。
一部、そんな自分の姿勢を評価してくれる人でさえ、
自分がその姿勢を貫くために、犠牲にしたものの存在が明るみにでると、
顔をしかめる。また、そんなことを繰り返すのか。
(って、これは甘えだ。甘える相手を間違えるのが、自分の欠点)
何かに真剣に取り組んでいくと、冒頭のような表面上に見える事柄でない
反・社会人的、いや非常識という方がしっくりくるか――、そんな自分を知ることになる。
まぁ、何をもって社会人失格かといえば、自分には何が社会人なのかも
理解できていないので、自分に対して真正直に生きるしかない。
だから、昨日、知ったことは自分の財産だ。
格闘技雑誌の業績向上に貢献できることは少ないかもしれないが、
誌面を興味深いものにできる。
面白い誌面を作ること。
強い格闘家が、格闘技で食っていけるよう、力になれるようになる。
そんな業界に近づけるよう努力する。
雑誌の売上向上は、自分の仕事ではない。
そこそこの格闘家や、コネを持った格闘家が食っていける世の中とかも、興味ない。
やりたいことをやる。
自分のやるべきことを、具体化、スリーD化、立体化、実体化させていく。
そのために、楽しくやる。
そう、なんとかっていうアイスクリーム屋のまえで感じた違和感。
歌を謡うなら、その歌を長蛇の列をなしているお客さんに聞かせるのなら、
もっと楽しそうに歌え。
うつむいて、低い声でうたっても、何のためにもならない。
それが嫌なら、謡うシステムを廃止するよう動くか、そんな仕事、辞めちゃえ。
さぁ、笑顔でPCに向い続けよう――。
http://www.fnlweb.com/mtv33/mt-tb.cgi/3251