【コラム】WHAT IS スマックガール?/高島学

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水曜日、後楽園ホールでスマックガールを観た。

 

そのリング上で繰り広げられた戦いだけ――、

大会総括なんていう言葉だけでは済まない、

色々な人たちの、色々な想いが交錯した会場だった――と勝手ながら思っている。

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新生――という表現が正しいのか、どうだか分からない。
オフィスを設けた、中継局やルールが変わった――ということ以外、どのような変化がスマックガール内で起こったのか、
公になっていることと、事情通のなかだけでの話なのか、自分自身で判断がつかない。 

魅せるという部分では、マイナーチェンジがそこそこあったのだろうが、
自分はあまりそういうことに重点を置いていないので、分からない。
スクリーンの映像が、きめ細かになったかな――というぐらいだ。
(そういう部分に一生懸命努力されている方々には、本当に申し訳ないです)。 

気になったのは、長かったことと、
30秒ルールの撤廃。 

だらだらの挨拶やしまりのない抽選会、
それらは有料入場者にとって、批判の対象になるだろう。
が、スマックがより発展するために必要不可欠なスポンサーの意向という理由が存在するのなら、女子格を応援しているファンの皆だからこそ、真っ向から否定もできない。 

30秒撤廃は、それこそ、そもそも30秒ルールが賛否両論だったのだから、撤廃も賛美両論あって然り。
気になったのはレフェリーによってブレイクのタイミングが違うということ。
それとポジションを無視したブレイクは、やはりすっきりしない。
スマックが女子キックでない限り、もう少し考慮してほしいといいう気持ちもある。
今後、どのように整合性を持たせていくのか。 

いずれしても、ここから――という気持ちで、スマックを観るのと、
これまでは――という意識を持って観るのでは随分と違うということ。
この大会だけで、答なんて出ない。 

中継ブースを見る限り、メジャー感を出す方向でいることは間違いない。
だから、今回は顔見せの大会。 

純粋に格闘技としてみるなら、首を傾げたくなるマッチメイクも存在したし、ミスマッチもあった。
よって、1227日のスマックガールの本当の是非は、126日のBSフジのテレビ中継を観て出すものかもしれない。
それが、これからのスマックを図る尺度になるのだろう。 

――コンテンツとしては。 

リング上から挨拶を行った篠代表は、
女子格をコンテンツ――と称した。放送やネットワークで影響される動画・音声・テキストなどの情報の中身というわけだ。
一つの枠をしっかり作っているのだと、自分は理解した。 

自分は、格闘技はコンテンツでなく、ジャンルにならなければならないと思っている。
部門であり、種類であり、その内容、様式によって区分するもの。 

コンテンツであれば、まぁ、納得のいくことも、ジャンルとしてみれば、
「違うだろう」ということは、当然、出てくる。 

とにかく、スマックは今の形で成果を出す必要があるのだろうことも理解しているし、
ジャンルにしようとして、袋小路にはまり込んでしまった前例も多いことは誰よりも理解できている――つもりだ。 

だから、自分は静視する時期なんだと思う。
それは、自分は記者だから――、無責任に悠長な立場で物事を語らせてもらうと、こういうことになる。 

ただし、女子格闘技、女子総合格闘技の世界のトップになろうと、
日夜、汗を流し続けている選手たちにとって、
スマックは果たしてコンテンツなのだろうか? 

スマックのリング上がより華やかになるには、実力者が集まることが一番、手っ取り早い。 

水曜日も、辻結花の関節技を凌いだハム・ソヒの頑張り、
体調不良ながら、攻め続けた辻――、この試合が心に残った観客が多いはずだ。 

ルールと技術という面で考えると、もう少しじっくり戦った方が良いとか、
パウンドがないならマウントよりも、サイドや上四方から腕関節を狙った方が良いかもしれない――という論議も起こる。
格闘技として存在する議論と、それ以上に彼女たちのファイティング・スピリットに畏敬の念を感じられずにはいらない――、そう思わせる戦いだった。  

ところで、辻はなぜマウントを自然ととるのか。
これは、第一試合に出場した藤井恵もそうだと思うが、
パウンドなし、寝技無制限ルールで勝つという練習を普段からしていないからだろう。

 リング上から挨拶した端貴代だって、そうに違いない。 

格闘技として、成り立っている試合ができる選手たちの頭は、
パウンド有り――に向かっている。
スマックの、このルールで戦うときに、アジャストする。
上の方の選手ほど、こういう風になっているに違いない。 

スマックがコンテンツとして最高のものを目指すなら、これを乗り越える必要がある。
KOKやZSTGP――、パウンドなしルールの醍醐味は確実に存在した。
ただし、パウンドなしルールを専門とするファイターがいなかった。 

パウンド有りに出る選手が、パウンドなしの試合をする。
そこでの結果にはつねに、パウンド有りなら――?
という疑問符を見るものに与えてしまう。

 なによりも、出場している選手の気持ちがパウンド有りにあるのなら、
これは、もう行き着く先は、見えているといってもいいはず。 

その行き着く先以外のゴールは、参加選手がスマックで勝つ練習をしている選手だらけにすることしかない。
日本国内はおろか、海外勢も。 

そうすれば、無理のあるビジュアル重視よりも、ずっと華やかなコンテンツになり、またジャンルになる。

 凄く難しい、これからの舵取りもまた、凄く難しいだろう。 

ここを解決するのは、スマック7年の歩みで、スマックの存在に感謝している選手たちの気持ちを取り入れること――、なんて部外者だからこそ、簡単な結論に行き着くわけで……。

 

【 2008年01月07日 20:26 】

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