【Fight&Life vol.09】

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2006年、日本では初となるBJJ国際大会「アジア選手権」が行われた。2年ぶりとなる今年のアジア選手権にも、日本のトップ黒帯柔術家が大挙出場するが、そんな注目の選手たちを紹介していくこのコーナー。第5回はアマ修斗でも活躍の柔術家、廣瀬貴行選手です!
取材・文・撮影_亀池聖二朗
text&photo=Shojiro Kameike
「総合をやって柔術も強くなりました」
――ずっと怪我で練習ができなかったということですが、怪我をしたのはいつですか?
廣瀬 1カ月くらい前に怪我をして、スパーリングができるようになったのは一昨日(取材は11月22日)ぐらいですね。
――もう完全にアジア選手権のエントリーを済ませた後ですね。
廣瀬 そうですね。エントリーは1カ月前にはしていたので。
――相当ギリギリの状態だったと思うんですけど、出場を辞退することも頭にはあったのですか。
廣瀬 ありました。当日になっても痛いようだったら出られないので。でも練習ができないから試合に出られない、というつもりは無かったんですね。基本的に柔術の試合はおもしろいので、出たかったんですよ。出られるようになれば、試合では途中でスタミナ切れすることになっても出ようかなって。
――大会まで残り1週間ですが、調整不足で試合をすることに対する不安は無いですか?
廣瀬 運良く、あと1週間というところでスパーリングとか走ったりできるようになったので、1週間で何とか間に合わせようかなと思っています。
――廣瀬選手といえば、ここ1、2年は試合出場が盛んですね。それも柔術、グラップリング、そしてアマ修斗という具合に。総合を始めたのはいつなんでしょう?
廣瀬 道場をオープンしたのが2年半ぐらい前なので、その半年前ぐらいですかね? もともとパラエストラ千葉ネットワークの所属だったんですけど、タックルとか柔術の道衣なしの練習とかを、柔術の練習のためになるだろうと思って始めて、そうしていくうちに総合の人たちとも交流していくようになったんです。そうやっているうちに「自分の道場を作ろう」という話になって。
――その頃から打撃の練習も始めたんですよね。
廣瀬 最初は自分がプロになろうとか思っていなかったんですけど、生徒が育っていったら、自分がセコンドについたりする時に、自分が総合を経験しているのと経験していないのとでは説得力とか違うでしょうし。今のうち、まだ年齢が若いうちに自分が選手としての経験をしたいなと思って始めました。
――総合という別の競技をやっていることで、柔術そのものの仕上がり具合は落ちてきたところはないですか?
廣瀬 それがですね……総合を始めて柔術の練習も少なくはなっているので、落ちていくだろうなと思っていたんですけど、試合に出てみると、結構総合でやってきたことが出たりっていうことがあるんですね。たとえば、自分は柔術では全く立ち技をしなかった選手だったのに、今は相手が立ちでやってきた時に倒されなかったり、逆にタックルに行けるっていう。あと体力的な部分とかもついたんですよ。この間もJJFJの試合で勝てたんですけど、やっぱり立ち技をやってきたから勝てたところはあったので、(柔術と総合は)そんなに違う競技じゃなかったのかなって。総合をやっていることで柔術も強くなっているんじゃないかな、っていうぐらいの感じですね。
――なるほど。そういうこともあるんですね。さて、アジア選手権に出ようと決めたのは、全日本アマ修斗の前になりますか?
廣瀬 全日本アマ修斗が9月で、そのあとに、近くの体育館で大会があったんですよ(9月28日、江戸川スポーツセンターで行われた関東選手権)。生徒に試合に出てほしかったから「俺も出るからみんな出ようよ」と言って出たら、柔術がおもしろくなっちゃったって感じなんです。とにかく柔術の試合が楽しくて楽しくて(笑)。でもあんまり柔術の試合ばかりしていると、総合のほうがおろそかになっちゃうので、柔術はアジア選手権でひと区切りつけないといけないのかな、と。
――え、そうなんですか!? それだけにアジア選手権に懸ける思いは熱いですか?
廣瀬 アジア選手権だから、っていうのは無いんですけど、出場選手がすごいですよね。いつも国内の黒帯の試合だと多くて2~3人ぐらいですけど、今回は今6~7人出てきていて、しかもものすごく強い選手と国内で試合ができるので、そういう人に勝ちたいです。
―― 一番気になる選手は?
廣瀬 小野瀬(龍也)さんですね。小野瀬さんは元同門なんですけど、そこでほぼ一緒に道場に入って、2人で一緒にオレンジ帯になって、一緒に青帯になったんですよ。そこから私が就職の関係でパラエストラ松戸に移ってきたら、その間に小野瀬さんのほうが先に上に上がって、先を越された感じじゃないですか。私もこのままじゃマズいなと思って、ブラジルに行ったりしたんです。道場を作るキッカケがブラジルに行ったことで、そのブラジルに行くキッカケになったのも小野瀬さんなんですよ。
――そうだったんですか。
廣瀬 青帯、紫帯ぐらいから目標にしていたんですけど、今でも成績的にも道場的にも先輩ですし(小野瀬の道場『REDIPS』が出来たのは、パラエストラ葛西立ち上げの3カ月前)、目標の人なので、ずっと小野瀬さんを目標にして柔術をやってきたようなところがありますね。今回は僕も仲が良いので、「出てください」と言ったら出てきてくれたので、怪我もあったんですけど、それで出場を決めたようなところがあります。小野瀬さんは特別ですね。(同じカテゴリーに出ている)他の人が強いので、小野瀬さんとの試合に辿り着けるかどうかは分からないんですけど。
――最後に、アジア選手権に向けて自信はどうですか?
廣瀬 「優勝できるかな?」っていう気持ちは、あまり無いですけど、でも最近調子が良いというか、柔術で伸びている部分があるんです。ひょっとしたら勝てるんじゃないかという自信はありますね。もちろん試合の時になれば絶対に勝つと思って出ていますが、今回も1試合でも多くやって、小野瀬さんや強い選手に当たれるように頑張りたいです。
Hirose Takayuki
ひろせ・たかゆき
1979年3月12日、茨城県出身
身長180cm、体重72kg
2007全日本オープン アダルト黒帯ペナ級優勝
2008関東選手権 アダルト黒帯レーヴィ級優勝
パラエストラ葛西代表
出場選手募集!
「第1回全日本柔術No-Giオープントーナメント」
2008年12月23日(火/祝)
東京・中央区総合スポーツセンター
大会詳細はこちら
12月下旬発売予定のFight&Life vol.10でもアジアチコ&柔術を大特集! お楽しみに!
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