ゴンズジムや直心会などでお馴染みのオバケポーズ。「オバケは死なないじゃないですか。オバケは無敵なんで、折れない心、折れない気持ち、折れない勇気、そういう意味を込めているんです」(北川代表)。なお右端は、ゴンズジムのプロ昇格第一号選手(修斗)である大野“虎眼”賢良。ライト級とは思えぬハードパンチャーだ。
毎年、全国の強豪が集まり、プロ昇格を目指して覇を競う全日本アマチュア修斗選手権が、9月14日、今年も神奈川県・小田原アリーナで行われる。そこで、アマチュア大会・競技者を応援するFight&Lifeが、この大会に出場する選手・道場をピックアップし、ドドーンと紹介していく連載を開始します。9.14まで週2回のペースでアップされていくこの企画の第二弾は、元プロシューターの北川純代表(ゴンズイ)が率いる、兵庫県神戸市の総合格闘技ゴンズジムです!
取材・文・撮影_松浦俊秀
text&photo=Toshihide Matsuura
――昨年4月にジムをオープンしてから大野“虎眼”賢良選手がプロ昇格、そして小堀選手と加藤選手が全日本選手権出場を獲得と、本当にいい流れで来ていますよね。
北川 そうですね。今年に入って「みんな、いっぱい試合に出よう」という目標を立てたんですけど、本当にいい感じで来ていますね。今年から試合が終わったあとに会議をして、そこで目標とか課題を出して、練習が終わったあとにも一人ひとりが課題をノートに書くようにしたんですよ。そうやって自分で課題を見つけるようにしたら、みんな戦績が伸びてきましたね。
――北川代表は元々、シューティングジム神戸で指導されていましたけど、そこからどのような経緯でゴンズジムを立ち上げることになったんですか?
北川 ちょっと訳があって格闘技から離れまして、その後は神戸のスポーツジムで働いていたんです。そんなとき直心会の教え子で津田(浩伸=現ゴンズジム会長)さんという人がいて、彼が「今の格闘技界に北川さんのような指導者、指導方法は必要なんや」という感じで猛アピールしてきたんですよ。もう本当に猛アピールで、「全額出すからジムやろうぜ」という感じで。その流れでゴンズジムを出すことになりました。あとは神戸ジムを辞める少し前に、親父が亡くなったんですよ。親父は芸事で、ピアノ一本で俺らを食わしてくれた人で、ごっつ格闘技をやっていることを応援してくれていたんです。ちょうど、そのころにジムをやろうと言われたんで、「親父ありがとう」という意味も込めてやり始めたというのもありますね。親父に「頑張ってるよ」というのを伝えたかったというか。
――そうだったんですか。ただ、津田さん(現ゴンズジム会長)の言う北川代表の指導というのは、相当厳しいということで有名ですよね(笑)。
北川 う~ん、厳しいかもしれないですけど、それはプロ志望の子に対してだけですから(苦笑)。僕の考えというのはフィットネスとか、ちょっと興味がある人とか、ダイエット目的の人とか色々いるじゃないですか。そういう人たちも、各自がそれぞれ何かの目的を持ってやっていると思うんですよ。それなら、みんなで一緒になって練習していこうぜ、という方針なんで。ジムに来ている瞬間は一生懸命やろうぜという。遊びと練習のメリハリはつけようぜ、ということですね。
――確かにゴンズジムではボクササイスや、チビッコクラスもありますよね。
北川 そうですね。だから、いろんな人が練習できますよ。各自の目的に沿ってできると思うんで、まったく怖くないです(笑)。格闘技に興味があるから、ちょっとさわりだけやりたいという人も全然OKなジムですから。
――なるほど。では厳しい練習を乗り越えてきた小堀選手と加藤選手ですけど、北川代表から見てこの2選手はどのような選手ですか。
北川 小堀は強いですよ。小堀も言っていましたけど、生駒(純司)さんのアマチュア時代のような感じです。ほんと生駒さんのアマチュア時代の、ちょっとか弱いという感じですわ(笑)。打投極の極が極端に秀でていて、残りの2つもできるから本当に総合格闘家ですよね。極められる総合格闘家というか。
――では、加藤選手の方は?
北川 昔、バスケットをしてはったんですよ。彼は大学バスケットの全国4位のメンバーのキャプテンなんです。だから身体能力がスゴいんですよ。当たりも強いし、自分で技のやり方とかも色々と研究されはるんで成長も早いですよね。
――研究という意味では、ゴンズジムはどのような流れで技術を吸収しているんですか。
北川 直心会の生駒さんや田中(ヒロユキ)君らも、試合前はここに来て一緒に練習もしますし、みんなで研究しあって技術を磨いているという感じですね。東京の選手に比べると試合数が少ないんで経験の面では負けるかもしれないですけど、研究もスパーリングも昔からアホみたいな数をやっていますから。だから地方だから遅れているとは、まったく思ったことないですね。
――そうなると、ますます全日本が楽しみになってきますね。最後に2選手に向けて、なにか一言お願いできますか。
北川 もう優勝しかないでしょう。これまで僕の教え子は、全日本では菅谷(正徳)君の2位が最高なんですよ。椎木(努)さんや大野とか他にプロになった子は3位で、あとは全日本に行く前にプロになった選手が多いんで。だから、この2人にはホンマ優勝してほしいですね。いまゴンズジムはごっつええ感じなんで、この勢いのままいってほしいです。そして来年は大野を加えた3人で、修斗の新人王トーナメントに出てほしいですね。バンタム、ライト、ライトヘビーと、みんな違う階級なんで面白いかなと思ってるんですよ。
――そこで、さり気なく北川さんが復帰してたりして(笑)。今年、キックのリングで一試合していますし。
北川 そうですね。最近、練習しとって「あれ? 俺いけるなぁ。俺、強いなぁ」とか思うんでね(笑)。なので自分もやりたいという気持ちもデカイんですけど…、どうですかね。やるとしても、もうちょっとジムが落ち着いてからでしょう。その前にまずは2人に全日本で優勝してほしいですね。
小堀貴広(関西選手権バンタム級優勝)のコメント
「ちょっと体調を崩したんですけど、今は体調も万全です。今年に入ってみんな一カ月に一回は試合をしようと目標を立てて、それが良かったのか、今はいい結果が残せています。試合に関しては、やはり一本勝ちにはこだわりがありますね。僕は体が小さいので大きい人とやると押さえ込まれることが多いんですけど、そこは北川流格闘術で(笑)フィジカルがなくても一本取れる、というところを見せたいので。本当はフライ級が適性階級なんでしょうし周りからも薦められます。でも僕には先輩の生駒(純司)さんという大きい目標があるんです。だから生駒さんと同じバンタムにはこだわりがありますね。『生駒さんが80kgある人から一本を取った』とか、そういう話をよく聞くんですよ。僕と同じ体重でも大きい人に勝てる。そういうのに憧れて格闘技をやっている部分もありますから、フライ級転向は考えてないですね。全日本では先生の弟子で誰も成しえていない“全日本優勝”を成し遂げます。で、泣かせます。『あの弱い小堀が?』『あのお爺ちゃんのような体つきの小堀が?』って(笑)。できるだけ一本取って、てっぺんをとってプロになりたいですね」
加藤靖(関西選手権ライトヘビー級優勝)のコメント
「7月の関西選手権以降は、心身ともに上向きになってきました。その意味では、関西選手権は本当にポイントだったと思います。自分の場合は1年、試合間隔が空いていましたから。自分なりに出し切ろうと思ってやって、少し出せた部分もありましたので、関西選手権はすごく良かったですね。もう北川先生のお蔭です。もちろん課題はたくさんあるんですけど、自分としては全日本は謙虚に無心でトライする。それしかないですね。あと全日本では、小堀さんにプロになってもらわないと困りますね。僕の先輩ですから(笑)。自分自身は恥ずかしくないような選手になれれば、それでいいと思っています。全日本は全員が壁だと思いますんで、一戦一戦全力でやるだけですね。試合のイメージは色々してますけど、もうぶちかましです。もう体当たりをするくらいで、常に前に出る気持ちでやりたいですね」
総合格闘技ゴンズジム
兵庫県神戸市中央区相生町2-2-14-301
TEL:078-855-9077
【関連リンク】
【Fight&Life Web アマチュア大会応援キャンペーン第一弾】「9.14全日本アマチュア修斗選手権に集まる猛者たち」 Vol.03 福山・総合格闘技道場BURST
【Fight&Life Web アマチュア大会応援キャンペーン第一弾】「9.14全日本アマチュア修斗選手権に集まる猛者たち」 Vol.01 岩手・グラップリングアカデミー
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