ブラジリアン柔術、黒帯の資格
ヒクソン・グレイシー
取材・文&撮影_高島学
(インタビューの一部を抜粋)
――ヒクソンさんにとって、黒帯を与える資格とは、どのようなものなのでしょうか。
ヒクソン 知識だ。
――柔術に関する知識ということですね。
ヒクソン もちろん。
――つまりは、柔術への造詣の深さが、物差しになると。
ヒクソン その通りだ。帯はトーナメント結果によって、与えられるものではないと私は思っている。試合結果ではなく、柔術への理解力に対して与えるものなのだ。
――では、ブラジリアン柔術のトーナメントに出場し、茶帯の部で優勝しても、必ずしも黒帯になる資格を有しているわけではないということですか。
ヒクソン トーナメントに出場し、茶帯で優勝するということは、良い茶帯の柔術家であることを証明してみせたにすぎない。あるいは、他の茶帯柔術家よりも、優秀な茶帯の柔術家ということでしかない。茶帯で勝つということは、黒帯になるという意味ではない。ブラジリアン柔術の黒帯を巻く者は、テクニックを熟知しているマスターでないといけない。経験を積み、成熟していなければならない。そして、人間として責任を果たす者である必要がある。
――人間として、責任を果たすというのはあまりにも抽象的で、それこそ判断が難しくはないですか。
ヒクソン 男として、しっかり生きることができる人間でないと黒帯にはなれない。黒帯を巻く人間だってミスを犯す。ただし、それは黒帯ならではの失敗でないといけない。色帯を巻いている人間とは、同じレベルのミスをしているようではいけないんだ。
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