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青木真也が打撃を語る。
グラップラーはムエタイの有効性に気づいた方がいい
取材・文_中村拓己(GBR)
撮影_北岡一浩、長尾迪、GBR(試合)
――今回は青木選手が考えるグラップラーのための打撃というテーマでお話をお伺いしたいと思います。青木選手はよく「ちゃんと打撃を習う前は両手同時にパンチを出していた」と冗談っぽく言ってますが、本当にそうだったんですか?
青木 はい。僕が総合格闘技を始めた頃の打撃の練習なんて、マススパーとガチスパーの2つしかないんですよ。とにかく16オンスのグローブをつけて、ガチンコで殴ってテイクダウンする。それしかやってなかったです。
――お世辞にも技術的な練習ではないですよね(笑)。
青木 蹴りは全く使わないし、フルパワーのフックとヒザ蹴りだけ。ジャブで距離を取るとか、パンチに強弱つけるとか、そういう発想もない。誰も教えてくれないから全て我流で、本能で打撃をやってました。
――スタイルとしてはとりあえずパンチを出して、距離を詰めて何とかするという感じですか?
青木 そうですね。だから確率論の勝負ですよ。一生懸命、手を出して前に出れば、相手も構えるじゃないですか。そこで頑張って組み付くという。当時はそういう打撃でも何とかなるだろうなという気持ちはありましたね。
――そんな青木選手ですが、04年の中尾受太郎戦で人生初のKO負けを味わうんですよね。
青木 僕の喧嘩式右フックが当たって「オラオラ!」となったところに、受太郎さんの左ストレートをバッコーンともらって、ぶっ飛ばされましたね(苦笑)。
――この試合で改めて打撃の重要性を認識させられた、と。青木選手の打撃の師匠でもある大道塾の飯村健一さんと練習を始めるのは中尾戦の後からなんですか?
青木 そうですね。中尾戦の前に飯村さんの道場の道場開きがあって、そこで僕がエキシビジョンマッチをやらせてもらったんですよ。その時に飯村さんから「練習においでよ」と声をかけてもらいました。
――ちなみに青木選手は飯村さんのことはご存知でいた?
青木 いえ、ほとんど知らなかったです。K-1を見て「あっ、魔裟斗だ」とか、そういうレベルの知識しかありませんでしたから(笑)。
――ほぼ打撃格闘技についての知識はゼロだったわけですね。飯村さんのところでは基本的なワンツーから教わったのですか?
青木 はい。ワンツー、ミドル。特にミドルを大事にするように言われていましたね。
――飯村さんからは純粋に立ち技の打撃のみを教わったわけですよね。総合格闘技に使える、使えないという部分もあったと思いますが、そこに違和感はなかったですか?
青木 それはなかったですね。逆に打撃については全く何も知らないまっさらな状態でしたから、教えてもらうことがすべて新鮮でしたよ。僕は飯村さんのところに行ったら、一人の生徒として習っているわけですから、言われたことは全部やろうと思うし、そこで総合だから、キックだからと言うのは違う。
【 2008年07月08日 16:00 】
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